SALAの新たな挑戦。獅子の子落とし!?「動く店(屋台)」を創りたい!

SALAで働く在日アジア人女性の「自立」のための次なるステップアップの場の構築。

これについていつも考えています。約2年半が経ちました。SALAでシェフやスタッフとして働きエンパワメントされ、自信をつけた彼女たちが考えることは「こうなりたい」という夢。SALAはそんな風に夢を持ち、「自立」(経済的にも精神的にも)を促すきっかけの場になることを目的としています。彼女たちの「こうなりたい」その一つの夢、それを達成できたとき、「自立」した、というひとつの指針となるのではないでしょうか。

「こうなりたい」はスタッフにより様々ですが、SALAの特徴上、自分の「店」を持ちたいと考えるスタッフが多いのも事実。

自分の店を持つこと、これってとてもハードルが高いことです。でも、そのためのリスクの少ないチャレンジの場が必要で、そこで感じる厳しさや悔しさ、それにまさる喜び、自分ごとにする力、店をする上では必ず必要な力なのだと思います。

店を持ちたいけどまだまだ力不足だ、リスクを減らしながらどんな場でチャレンジができるのか?そう考えると学生時代の活動からも「屋台」という手段につながります。

学生の頃は仲間と屋台から初めて一喜一憂、出店を重ねるごとに自分たちはエンパワメントされ、店を持つ、という夢ができました。ただ、あのときは支援者やボランティアのみんなのパワーでお互いに助け合いながらアジア人のお母さんたちと共に「商い」を行っていました。そうやって時間をかけて補い合いながら創り上げれたからこそ個々が着実にエンパワメントされ、今のSALAへとつながったのも確かです。当時の活動は今のSALAと同じで売上が良くても悪くても一定の給料が支給される形です。でももう一段階ステップを上げる場合、もっと厳しく自らで「商う力」を身につけることが必要です。

  

 

屋台

アジア人のお母さん達は屋台が大好きです。私も大好きです。屋台自体がアジアの文化に根付いていることも一つ理由としてはあると思うのですが、何よりもお客さんと「近い」、ダイレクトにお客さんからパワーをもらえる場所だからと思います。

自分の自慢の料理を作り、お客さんに面と向かって料理や文化の説明をし、買ってくだされば自らの手で商品を渡す、そしてその対価として自分の手でお金をいただく。お客さんの反応も目の前で表情から確認できるのでストレートに自分の力を感じ取れる場所でもあります。だからこそ悔しい思いもするし、とてもうれしい思いもするし…そんなことを積み重ねるうちに「店」を持つことへの真実味が増してきて「叶える」原動力にもなると考えるのです。

 

 

 

次のステップとしての「獅子の子落し」の想いを込めた「動くお店=屋台」を創りたい

※「獅子の子落し」【意味】自分の子供にあえて厳し苦難与え能力を試すこと、あるいは自分の子供を本人のために厳し育てることを意味する表現。「獅子の子落し」は一般的に獅子我が子を谷に蹴落とし生き残って戻ってきた子だけを育てるという言い伝えから生まれ表現であると考えられている。

そんな「獅子の子落し」の意味も込めて、店舗のスタッフというだけではなく、自分のちからで「商う」屋台、という場を新たにSALAが創ることで、真の意味での「商う力」を身につけてほしい、というのが今の想いです。ただ崖に落とすだけではなく、這い上がる為の(屋台運営)あらゆる面でのサポート(相談・アドバイス)も一緒に行います。気持ちとしては「獅子の子落とし」ですが、落とした先は崖ではなく、変わらずSALAという店舗でのスタッフとしても居場所があります。チャレンジの場としてその屋台が存在するのです。

もちろん、SALAの店舗や事業を増やしてアジア人女性の雇用やエンパワメントの場を増やすというのが大前提ではありますが、まだまだそこには及ばないのがSALAとしては現状。

でも確実に女性たちはエンパワメントされている、次のステップをなんとかSALAとして創りたいと考えています。

みんなの夢

「タイのラーメン屋さんをふたりでしたい」

今日のタイ人スタッフ二人の夢です。そのためにもっとトレーニングしなくちゃ、屋台から始めなきゃ、そんな話をしてました。

なんで私達こんなに屋台がすきなんだろう?屋台できたら何をチャレンジしたい?どんな屋台がいいかな?

タイ人シェフたちとのそんなミーティングに発展です。「あれがしたい、これがしたい」話はもう…つきません。

「じゃぁ、それをするときの原価や販売したい個数、その個数を売りたいときに手伝ってもらいたいスタッフの数は?」

質問すると悲惨な答えがかえってきました… 笑 (SALAの営業でも口酸っぱく伝えていたつもりなのですが)

原価が210円かかるものを300円で売るという話です。(そこに容器代、人件費や出店費用、その他もろもろは計算されていません。※SALAの考える新たな屋台ではスタッフから出店費用をとるつもりはありません)

自分で商う、自分ごとにしたときに初めて具体的な数字を考えるし、失敗を恐れます。でもその怖い気持ちに打ち勝って、助けを求めながら知恵を絞り、万全の状態で挑んで成功したとき、失敗したとき、初めて自分で「商う力」を身に着けた、と言えるのではないでしょうか。

 

クラウドファンディングでの資金集めを始めます。

だから、彼女たち、今後のスタッフたちの夢への第一歩としての「動く店(=可動式屋台)」を創りたい!というプロジェクトでクラウドファンディングを行い支援を募ろうと考えています(前回のブログ に経緯を書かせていただきました)。クラウドファンディングのリターンは今のSALAだからこそできることを詰め込んだスペシャルな内容にしようと考えています!

 

 

 

 

屋台のデザインイメージ

店舗のSALAの意味はタガログ語やタイ語で「休憩所」を意味します。だれもにとってもの「SALA」になりますようにとの願いです。

そんなコンセプトを表現するために現在の店舗前にはリザさんと一緒に手作りした「Bahay Kubo(ちいさないえ)」があります。

でも、度重なる台風や豪雨、自然災害が多い1年、雨風にさらされるともうぼろぼろに。崩れかけです。

実際、ここで屋台をしたいと考えて作りましたが大きさや運びやすさなど、勢いでつくったBahay Kubo(ちいさないえ)は機能性がありませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このBahay Kubo(ちいさないえ)の想いを引き継いだ形で、機能性も耐久性もある更に進化した屋台をBahay Kubo(ちいさないえ)としてデザインしたいと考えています。

いまのところ、機能性だけは思いつくのですが、コンセプトをもあらわせるデザインが…デザイン、求めています。

そんなことを考えている最近のSALAでした。

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