SALA Big Family

先日、SALAでオープニングから働いてくれた大学生スタッフのかなちゃんの送別&ニッチェルの大学おめでとうPARTYでした。現スタッフや卒業したスタッフその家族等が集まり、みんなで短いひとときでしたがいつもと変わらずおのおの自由に過ごしたなごやかなPARTYでした。

かなちゃんとニッチェルからそれぞれにスピーチをしてもらいました。もちろん内容もですが、二人の成長に、本当の家族の成長を思うようにとても感慨深いものがありました。働き始めたころのかなちゃんは大学1年生、ニッチェルは17歳。まだまだ幼かったころの二人の写真です。

めちゃめちゃ若い!

オープンしたてのこの頃は店を知ってくださる方も少なくて、なんせお客さんが少なかった!焦りばかりが強くて、そんな時期を一緒に過ごしてきた二人。とにかく店に気づいてもらうんだ!ということでよくみんなでビラ配ったり、暇だったらこれでもかというほど掃除したり。一緒に油まみれになってくれたスタッフ、手を汚してくれたみんなとの忘れられない思い出がたくさんあります。

ニッチェルは当時全く日本語喋れなくて、かなちゃんや当時のもう卒業したスタッフたちがあの手この手で仕事の内容を教えてあげた。それはジェスチャーだったり絵だったり、時には思いっきり日本語だったり。つまりそこに言葉の壁はなくて、当たり前に、目の前にいる初めてのスタッフに対しての手助けややさしさが溢れていました。だからニッチェルもそれに答えるように必死で日本語を覚えようとスタッフやお客さんと積極的に話をしたし、そんなニッチェルを見て回りの日本人スタッフも頑張ろうという気持ちになれたように思います。今では一緒に夢を語ることだってできます。

みんなが福岡へと行ってしまうかなちゃんとの別れを本当に悲しんでいました。娘を見守るように、それぞれのお母さんたちはなんどきも「かなちゃん、かなちゃん」食べ物こぼしても「かなちゃんかなちゃん!」手が荒れてるのをみようもんなら「かなちゃんかなちゃん薬もってきた」かなちゃんがお腹空いたといえば「さきたべなさいかなちゃん」と、てんこもりのまかないを。いつもかなちゃんかなちゃん言ってたお母さんたち、「これからかなちゃーん!ってよべなくなる」という弱気なお母さん。みんなから「どうする尚子ー!」って言われる私は、

「みんながそれぞれ強くなるってこと!」と喝を入れます。

私達もそれぞれにできること増やしながら、甘えることなく支え合って強くなっていく。そうしてお店を守って、またお客さんで来てくれたときに元気に「おかえりー!」をいうこと。戻ってこれる場所がいつまでも存在できること。

支え、支えられ互いを補い合ったSALAでの日々。弱いときは励ますし、嫌なことがあった日は一緒に気持ちを理解する。心底共感できなくても話を聞く。そこに文化は関係ない。みんなが相手を想い理解する気持ちに限ります。そうやって気がつけばSALAのみんなは互いを家族のように気にかける大きな家族になっていました。娘息子、母方がいっぱいです。

これまでも今からも、出会って別れての繰り返し。それでもSALAに関わってくれたみんなはずっと家族です。店の歴史と一緒に家族はどんどんおっきくなってきます。でも、それは支え合うみんなが増えているってことで!

PRTYではほんとにおのおの自由過ぎてわらえるほど。タイ人の3人は生ハムにパクチーと唐辛子を巻き始め、これめっちゃおいしい!!!と。それを台湾人の游さんに、游さんもおいし〜!アメリカ人のおじちゃんは辛すぎ〜、

ひたすらパクチー生ハム唐辛子を3人で製造し続けていました。(あまりにも美味しいからメニュー化しました!)

横ではカードを使ったゲームを始める社会人スタッフやモルドバスタッフの子どもたち、はたまた台湾のお母さん。ルールブックは日本語だけど、カードは絵だからみんなでルールを理解してゲームするのはあっという間。盛り上がりました。

当たり前にそれぞれが居心地良い状態で過ごせること。これが何よりも自然で温かい。家族のリビングのような空間でした。同じ国籍のスタッフ同士で集まったっていいし、みんなが必要以上に仲良くしないでいい。私も自由にのんびりと。たまにそれぞれにコミュニケーションを取りながら、昔ばなしに花を咲かせながら。

かなちゃんがオープンしたてのときに初めて領収書を書いた日のこと。

「かなちゃん、宛名、ブランク(空白)で20枚書いといて」

というと、かなちゃんはすべてにブランクと書きました。

そんな思い出の20枚。SALAのPAPAがこの日のために3年半温めてとっていました。みんなで大爆笑。記念にかなちゃんに返却。

 

もちろんこのPARTYに来れなかったSTAFFはたくさんいます。これまでもこれからもこのBIG FAMILYにきっと問題はつきません。それぞれがそれぞれに様々な事情の中、生きています。でも何か大きな問題にぶつかったときに互いが理解しているからこそそれぞれの立場で、できることから少しずつ助け合える。少しの力でも重なればそれが家族の力だと思います。

そんなとき大黒柱として大きく支えられる存在になれるように。私自身もいつも強くなりたいと思います。

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黒田尚子

神戸アジアン食堂バルSALA店長。