SALAクラウドファンディング終了後、一体「多国籍チャルメラ屋台」はどうなっているの!?と思われている方も多いかと思います。現在進行形でクラウドファンディングの返礼品も順次お送り、制作中です。まだの皆様はもうしばし、首を長くしてお待ち下さい!
まず、クラウドファンディングをきっかけに本当に信じられないほどのエンパワーメントの連鎖がおこっています。
多くの方にSALAの目指す社会を知っていただけた、それだけでも大きなきっかけだったのですが更にそれ以上。
チャルメラ屋台制作、トゥクトゥクキッチンカー制作、だけにとどまらずSALAが目指す社会を実現させるために具体的に「何かもっとできないだろか?(自分の持つ技術を還元できないか)」という方々が多く現れたのです。また、社会の関心も高まり、多くのメディアに取り上げていただくことができました。
今まで自分たちで必死にやってはいたけれども中々進まなかったこと、抱えていたジレンマ、実践側だと見えなくなってしまっていた客観的な視点、多くの支えや力をいただくことができました。
今まで地道に積み重ねたこと、必ず誰かがそれを見ていてくれていて、応援してくれて、仲間を増やしてくださって・・・悲観しがちな出来事が多く起こる世の中なので目を伏せがちなときもありますが、本当は社会はやさしさで溢れているし、きっと実現したい社会はみなさんの力によって背中を押してもらって近づくことができるんだ、と確信する日々でした。
そんな応援の波が生まれ、縁が広がりながら・・・
多国籍チャルメラ屋台の制作(既製品を購入➡自分たちで少し改造してオリジナリティを)を始めようとしていた頃、一番の悩みとしては屋台のオリジナリティをどのようにだそうか・・・ということでした。
既製品のものではあまりにもおもしろくない。みなさんの想いがたくさん詰まった屋台、SALAにしかできないものにしたい、色々な責任感とあーしたい、こうしたいの欲がふつふつと湧き出ていました。
色んな国のお母さんたちが使うことになるのだから変に限定してしまったデザインでは自由度がないのではないか?機能性が大切だ、衛生面は?様々なことで頭をひねらせていたとき、驚くような出会いが舞い込んできました。
私の中高の恩師の知人の紹介で
「アジアの屋台を研究していて、自分で屋台を作っている子が京都にいるようだ」
との情報をいただき早速何か助言をいただけないかとその子にアポイントを取ることにしました。
そう、それが下寺 孝典くんです。▶彼の作品などのホームページはこちらです。
はじめて彼から話を聞いたとき、まさか日本にアジアの国々の屋台を専門的に研究し、かつ、デザインや設計、制作まで行っている人物が存在するだなんて思ってもいなかったので本当に驚きました。(※以下写真等は下寺くんのホームページから引用しています。)
アジアの国々で屋台制作のお店に弟子入りしたり。メンテナンスまで学んだり。旅して写真を取りながら資料をあつめたり。話してみると、下寺くん自身はとってもチャーミングです。でもその雰囲気とは裏腹に話せば話すほど、彼の真にある想いはあつく、心もあたたかくて、アクティブでクリエイティブな青年でした。
下寺くんは「屋台」そのものを研究しているのではなく、「屋台」が作り出すコミュニティ、場、空間に意義を感じている、ということでした。
以下、下寺くんのホームページからの引用です。
私は幼い頃、実家の裏山に仮設小屋を作ったりして秘密基地をつくって遊ぶことが大好きだった少年である。本学、学部 3 年次 に瓜生山の中につくった山小屋「森の斜面小屋」もそうだが双方に共通することは自ら場所を選び、居場所をつくっていること だ。花見の時期になると、人々は桜の樹の下に仮設的な空間を作るように、建築というものは場所を与えられるものではなく自ら選びとるものではないだろうか。現代を生きる我々は、この場所を選び取る嗅覚というものがますます鈍っているように も思えてくる。
ほとんどの人が衣食住に苦労しない現代では、テクノロジーの進化により生活はますます便利になり 、生活 に必要な物も 、そうでない物であっても、たいていの物は誰でも手に入れることができるようになった。 生活は豊かになったかもしれない。だが、私たちがいるこの社会は豊かだと言えるのだろうか。ますます混迷の度を深め、閉 塞感が高まる現代へ向かっているのではないだろう か。現行の諸制度に対する不満が様々な形で噴出していることも確かである。
近代の都市空間は経済性と効率性を重視したマスタープランによってつくられており再開発が今でも行われるが、かつての日 本の都市空間では屋台や辻に並ぶ出店が多く見られ、生活の一部が路上で繰り広げられていた。高祖岩三郎氏が述べているよう に「都市化」には「楼閣」と「巷」という二つの要素を持っている。「楼閣」は大建築や交通機関などの基盤施設で、国家や資 本によって形成されるもの、「巷」は集合する人々の関係性が活性化したような状況、民衆の集合身体を指している。しかし、 都市部では 屋台が消えていき、「巷」が周縁に追いやられているのが現状である。以前、私は京都市の保健所や警察署にヒアリ ング調査を行ったが、日本の都市空間 ( 京都市 ) で屋台をするにはかなりハードルが高いことが分かった。私は今一度、日本の 都市空間に「巷」を復権させるため、かつての屋台がどのような生態系であったのか、現存する「巷」を調査するべく 、修士 1 年次の夏季休暇に東南アジア諸国都市部の路上調査研究を行った。そこには今もなお、息づいた「巷」が見て捉えられた。路上 の在り方は多種多様であり、屋台や辻などの出店が多く 見られた。日々の日常が路上に滲み出ており、隙間をうまく活用していたのだ。彼らは都市で生きていく術を体得しているようだった。
そんな縁を頂き、下寺くんがSALAの多国籍チャルメラ屋台を「デザイン」「設計」「制作」してくれることになりました。
この屋台ができあがる過程には、下寺くんを始め、匿名ではありますが力をくださっている方々がいらっしゃいます。「SALAチャルメラ屋台応援団」というチームのみなさんと一緒に進んでいます。本当に心強くて…大好きなみなさんです。
具体的に制作に取り掛かりはじめます。今後、制作の様子などもみなさまにお伝えしていきたいと思います!
下寺くんのデザインです。
看板である黒板は各国の料理に対応できるように自由度が高く、デザインは店前に置いても映えるよう、店内、外に使われている色が使用されています。
屋台制作に入りますが、屋台をゼロから創るにあたり、パーツの協賛なども行いたいと考えています。(SALAの事業性を高めるトゥクトゥクキッチンカー事業の実現への資金集めへと力を入れさせていただくためです。)
唐突ではありますが・・・
◆テント(ピンク色)ご協賛いただけるテント屋さん、いらっしゃらないでしょうか・・・???またはご紹介いただけないでしょうか??
クラウドファンディングでは届かなかった「トゥクトゥクキッチンカー」のスポンサー募集も行い続けています。数社の企業さまから手を上げていただいております。お話を聞いてくださる方は是非、ご連絡ください!ご紹介もください!まずは1台。そして複数台。神戸の街でたくさんのトゥクトゥクキッチンカーが走っている、風景。想像できますか??
夢は壮大ですが、必ず実現させたい。その力は間違いなく、皆様の背中を押してくださる一つひとつのアクションです。
どうかご拡散、よろしくお願い致します。